【20代・30代の飲酒】「まだ大丈夫」が危険信号?依存症セルフチェックと、今日からできる「ゆる減酒」の始め方

「まだ大丈夫」その感覚は人生を壊す危険信号

最近、お酒の量が増えた気がする

毎日お酒を飲まないと落ち着かない

そんな不安を抱えながらも、

「仕事の付き合いだから」
「まだ若いし大丈夫」と自分に言い聞かせていませんか?

「大丈夫、ただの飲みすぎだ」と思っている感覚は、アルコール依存症初期サインかもしれません。

依存症は、ある日突然なるものではありません。

日常的な飲酒の積み重ねが、気づかないうちに深みへと導いていきます。

の記事では、私が体験した農家のお兄さんとの忘れられない出会いを通して、お酒の本当の怖さを伝えます。

また、飲みすぎ危険度をチェックできる自己診断リストや、

「いきなり断酒は無理」という方に向けて、「減酒(げんしゅ)」という選択肢についても紹介します。

目次

忘れられない出会い——農家のお兄さんが教えてくれたアルコールの怖さ

今振り返ると、私が“アルコール依存症”という言葉を意識したのは20代半ばの頃、とある農家のお兄さんとの出会いがきっかけでした。

農家を訪ねたあの日——忘れられない光景

当時、仕事でアルコール関連の広告制作を手伝っており、農家の方に畑を貸してもらえないかお願いに行きました。

農家の方は私の話を熱心に聞いてくれて、
「僕はお酒が飲めないから、周りの人には笑われちゃうかもな」
と冗談っぽく笑いながら、快く引き受けてくれました。

今になって思うと、知らなかったとはいえ、申し訳ないことを引き受けさせてしまったと感じています。

畑を借りる当日。
以前は見かけなかった男性が、農家の母屋のテーブルに座っていました。

その横には空の一升瓶と、病院の処方袋が転がっていました
その人は、農家の方のお兄さんでした。

お兄さんは虚ろな目をしていて、一人じっとテーブルを見つめていました。

おそらく当時60代だったお兄さんは、自分の名前さえも「えーっと」と思い出すように言い、痩せて病的な状態で、アルコール依存症だとわかる立ち振る舞いでした。

「弟に申し訳ない……」合法の薬物が奪ったもの

私はお兄さんと二人きりになる瞬間がありました。
その時、お兄さんは初めて会った私に、農業をしていて大変だった話をしてくれました。

そして——「弟に申し訳ない……」力なく、悲しそうに呟いたのです。

自分の名前もすっと出なくなっているのにも関わらず、農業の辛さや、家族への申し訳ない気持ちを持ち続けている苦しさが伝わってきました。

当時、私はあの農家のお兄さんを「特別な人」として見ていました。
でも、彼は、私たちのすぐ隣にいる“誰か”だったのです。

山奥で家族がお酒を渡さなくとも、どこからかお酒を入手してしまう
それが依存症の現実です。

依存していくと、やめたくてもやめられなくなる。

それが、「合法の薬物」といわれるアルコール=お酒の怖さです。

「飲み方」は大丈夫?アルコール依存セルフチェックリスト

依存症は「否認の病」とも呼ばれ、

本人が問題を認めにくいのが特徴です。

以下の10項目で、あなたの現在のリスクを確認してみましょう。

No.チェック項目
1飲酒頻度が週3回以上になっている
2気分が落ち込むと「お酒で解決(飲もう)」と思う
3飲みたくないと思ってもつい飲みすぎてしまう
4飲まないと眠れない、ストレスが解消できない
5お酒のせいで仕事や約束に遅刻・失敗することが増えた
6家族や友人に飲酒を心配されたことがある
7飲み始めると、自分の意志で量をコントロールできない
8周囲の目が気になり、一人で隠れて飲むことがある
9二日酔いや記憶がないほど(ブラックアウト)飲むことがある
10「自分はまだマシだ」等と正当化して飲んでしまう

厚生労働省「アルコール健康障害対策」/国立精神・神経医療研究センター等を参考に作成

【判定基準】

  • ⚠️ 2〜3個:要注意ゾーン
    • 飲酒習慣の見直しが必要です
  • 🚨 4〜5個:危険信号
    • 依存の入り口にいるかもしれません。専門家への相談を
  • 🛑 6個以上:専門機関への相談を強く推奨
    • 早急に専門機関への相談を推奨します

特に注意すべき危険なサイン

当てはまる数が少なくても、以下の項目に一つでも当てはまる場合は、すぐに専門家への相談が必要です。これらは、すでに依存症が進行している可能性が高いサインです。

  • お酒を飲まないと、**手が震える、汗をかく、イライラする(離脱症状)**がある
  • 飲酒による記憶の欠落(ブラックアウト)が頻繁にある
  • 飲酒運転をしてしまった(または、しそうになった)
  • 家族や職場に嘘をついてまで飲んでいる

私が元彼と過ごした日々で学んだのは、「本人が一番認めない」ということでした。医師に「アルコール依存症」と診断されても、飲むことをやめれませんでした。

あなたが「まだ大丈夫」と思っているなら、一度立ち止まって、自分の飲酒習慣を見つめ直してください。

「いきなり断酒」が不安な方へ—新しい治療「減酒」という選択肢

チェックリストで項目が当てはまったけれど、

「お酒を一生やめるなんて無理だ」と絶望していませんか?

実は、最近の医療では「減酒(げんしゅ)」というアプローチがでてきているようです。

「減酒」は失敗ではなく、回復への第一歩

「完全にゼロにする」のではなく、「健康に害のない量まで減らす」「飲まない日を増やす」ことを目標にします。

  • 週3回の飲酒を週1日に減らす
  • 1日の量を缶ビール1本にする
  • 休肝日を週に2日以上設ける

こうした小さな成功体験を積み重ねることが、結果的にあなたの人生を守ることにつながります。

医療とテクノロジーが「減酒」をサポート

「薬」や「アプリ」の力を借りる治療方法もあるようです。

  • 減酒薬「セリンクロ」:飲酒の1〜2時間前に飲むことで、「もっと飲みたい」という欲求を抑える。
  • 減酒アプリ「HAUDY(ハウディ)」:2025年から保険適用となった医療用アプリ。スマホで飲酒量を記録し、医師と共有しながら治療を進められます。

沖縄県内で相談ができる医療機関・コミュニティ

沖縄には、お酒の悩みを持つ本人や家族を支える窓口があります。

アルコール依存症は、意志の弱さや性格の問題ではありません。一人で抱え込まず、相談してみることが大切です。

専門医療機関(減酒・断酒の相談)

医療機関名所在地電話番号特徴
糸満晴明病院糸満市大度520098-997-2011減酒薬(セリンクロ)処方・専門治療
琉球病院金武町金武7958-1098-968-2133アルコール依存症外来・節酒指導
TAPICアディクションセンター沖縄市比屋根2-15-1098-982-1777依存症治療拠点機関
沖縄県断酒会オンラインありサイトをチェック本人と家族が一緒に参加できる自助グループ

アルコール依存とは脳の機能が変化してしまう「病気」で、専門的な治療とサポートが必要です。

また、飲んでしまう苦しさから抜け出すには、理解しあえるコミュニティ(つながり)が重要です。

断酒会は中部、南部に7箇所ほどあり、沖縄県のHPからでも確認できます。

より詳しく知りたい方はアルコール依存症治療ナビでチェックリストや解説がされています。

ひとりで抱えない「減酒仲間」の見つけ方

「お酒をやめたい、減らしたい。でも周りは飲む人ばかりで孤独……」

そんな時は、スマホひとつで見つかる「匿名の仲間」の力を借りましょう。

LINEオープンチャットで繋がる

LINEの「オープンチャット」機能で「減酒」「断酒」と検索してみてください。

メリット: 匿名で参加でき、普段使っているLINEで通知が来るので続けやすい。

活用法: 「今日は飲まずに済んだ!」「今、飲みたくて辛いです」といったリアルな感情を吐き出す場所

X(旧Twitter)で「ハッシュタグ」を活用

「#減酒」「#断酒」「#飲まない生活」などのハッシュタグをつけて投稿したり、同じタグを使っている人をフォローしましょう。

メリット: 同じ悩みを持つ人のリアルな奮闘記が見られ、「自分だけじゃない」と勇気をもらえます。

身近な「減酒友だち」をつくる

職場の同僚や友人と「今月は週2回、一緒に休肝日を作ろう」と約束してみるのも手です。

また、飲んでしまいそうな時間を「社会人サークル」活動の時間に当てるなど、飲まずに人いられる場所を探すのもいいと思います。

ポイント: 「お酒をやめる」と宣言するのではなく「健康診断の結果が気になって」「最近、朝スッキリ起きたくて」と前向きな理由を添えると、周囲も協力しやすくなります。

完璧を目指さず、まずは「今日だけ」を積み重ねる

アルコール依存症の回復において、最も大切なのは「孤立しないこと」です。

  1. 医療の力を借りる: セリンクロ(薬)やHAUDY(アプリ)で飲酒欲求をコントロールする。
  2. 仲間に頼る: LINEオープンチャットやXで、同じ目標を持つ人と繋がる。
  3. 環境を整える: 家にストックを置かない、ノンアルコール飲料を常備する。

「昨日飲みすぎたから、今日は1杯だけ減らしてみよう」 その小さな一歩が、あなたの10年後の健康と、大切な人との未来を守ることに直結しています。

家族やパートナーが悩んでいるなら:共依存から抜け出すために

もし、周りに飲酒で悩んでいる人がいるなら、まずはあなた自身を守ることを最優先にしてください。

「自分が支えなければ」という強い思いが、結果的に相手の回復を遅らせる「共依存」を招くこともあります。

まずは専門家に相談し、「適切な支援のあり方」を学ぶことをおすすめします。

Al-Anon(アラノン):依存症者の家族のための自助グループ。
沖縄県内でも那覇や沖縄市で開催されています。

「距離をとること」は冷たさではなく、お互いが生き直すための「愛情」の一つの形です。

あなたへ、未来を守るために

お酒と距離を楽しめているうちは大丈夫かもしれません。

でも、毎日飲む習慣、飲まないと落ち着かない感覚、それはすでに「依存」してしまっているかも。

今日からできること

  • 休肝日を週に2日以上作る(肝臓は1日だけでは休めません)
  • ✅ 飲む量を決めて、それ以上飲まない
  • 「飲まない選択」ができる環境を作る
  • ✅ 家族や友人に、自分の飲酒習慣をチェックしてもらう
  • ✅ チェックリストで当てはまる項目が多い場合は相談する

アルコールに依存してしまうと簡単には抜け出せません。
あの農家のお兄さんは特別な人でありません。

あなたの人生を守れるのは、あなた自身です。

もし今、「もしかして……」と不安を感じているなら、それは「気づくチャンス」です。

一人で抱え込まず、誰かに相談してください。それが、抜け出せる第一歩だと思います。

合わせて読みたい:沖縄のお酒文化と共依存体験談

アルコール依存症は、飲んでいる本人だけの問題ではありません。
家族やパートナーなど、周りの人を巻き込む「共依存」という問題も深刻です。

特に沖縄では、お酒が生活や文化に深く根付いているがゆえに、依存症の問題が見過ごされがちです。

下記の記事ではアルコール依存した彼と私の共依存についての体験を書きました。
体験談と共依存について知りたい方はご覧ください。

アルコール依存を知るおすすめの一冊と映画

『禁酒セラピー』(アレン・カー/ロングセラーズ)
「お酒をやめたい」と思っている人に。依存のメカニズムを理解し、禁酒への一歩を踏み出すきっかけに。

『新版 アルコール依存症から抜け出す本』(樋口進/講談社)
依存症の基礎知識から治療法まで、図解でわかりやすく解説。

『だらしない夫じゃなくて依存症でした』(扶桑社)
依存症を抱える家族の現実を描いた一冊。共依存に悩む人にも。

酔うと化け物になる父がつらい
漫画家の娘が、アルコール依存症で「化け物」になる父との日常を描いた作品。実体験に基づいたリアルな描写が特徴。

『酔いがさめたら、うちに帰ろう。』
戦場カメラマンの主人公がアルコール依存症と闘う実体験を基にした物語。

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