「ないちゃー」を挨拶と思えたら気が楽

「ないちゃー」と呼ばれて、なんだか嫌だなって思っている人に、差別発言ではなく、挨拶だと切り替えてもらいたなというページです。

「うちなーんちゅ」と「ないちゃー」

「沖縄の方言で沖縄のことを「うちなー」、「〜の人」を「〜んちゅ」の意でいい、沖縄の人を「うちなーんちゅ」といいます。

沖縄の人は、地元愛や地元意識が強い人が多く、私は、それがよい面も悪い面あると思っています。

地元意識の悪い面では、他府県の人を「ないちゃー」とか本土の人ということがあり、県外から沖縄に移住している人を「島ないちゃー」と呼ぶことがあり、疎外感を感じる人もいると思います。

実際、私は生まれも育ちも沖縄ですが、名字が沖縄本島内にないこともあり、学生時代は「ないちゃーか」（県外の人なの？）とか、名字の出生を聞かれ、

「曽祖父が県外の離島で祖父から沖縄です。」

と回答しても、ナイチャー扱いされて傷ついた経験があります。

ですが、社会人になり、よく名字を聞かれることが増え、慣れた頃には、

「名前も覚えてもらえるし、話題になるからいっか」と思えるようになりました。

また、様々な地域に行く機会があり、年配の人とも交流を重ねた際に、県外からきた人に話しかける口実で尋ねたり、悪気なく口にする人もいると感じました。

中には、戦争や戦後、他府県から差別的な体験をした方や、その子供たちが嫌味っぽく発言することもありますが、どこにでも優しい人と意地悪な人がいるように、交流を重ねていけば、いつも野菜をくれたり、仲間として接してくれる人もいっぱいいます。

地元意識の強さは集落ごとにもあり、集落以外から移り住んだ人や、お嫁さんなどを「寄留民（きりゅうみん）」と呼ぶ人もいます。

沖縄の都市部（那覇とか中部の栄えている所）では耳にしませんが、、、

年配の方々に地元の話を聞いたとき、嫁いで50年以上も経っている80代くらいの女性が、

「私は、きりゅうみんだから・・・」と発言していて、驚いた経験もあります。

私は、自分が言われて嫌だったので、「ないちゃー」という言葉は使わないようにしています。

また、海外の人を「外人」とはいわないようにも気をつけています。

地元意識のよい面は、意識が高い地域ほど、地元の文化や行事を大切にしていたり、福祉的で助け合い（ゆいまーる）精神が高いところも多くあり、集落全体で子どもの見守りにも力をいれて温かい場所も多くあります。

移住者の中には、子どもを育てやすい感じている人がいたり、地域行事にも積極的に参加して感謝されている人にも何度かお会いしました。

ですが、県外から移住してきた人のなかには、地元の文化を否定する人もいます。

例えば、地域行事のエイサーやイベントの練習や本番の際に、「うるさい」等とクレームをいれてくる人。

「沖縄の人は、〇〇だからね」と、数年暮らして限られた人としか交流していないのに、決めつけて話をしている人、そういった行動が、薄れつつある差別を復活させてしまうとも思っています。

漫画「ONE　PIECE」の63巻で「タイヨウの海賊団」フィッシャー・タイガーが、

「誰でも平和がいいに決まってる!だが、本当に島（魚人島）を変えられるのはコアラのような何も知らねェ次の世代だ。だから頼む!　お前らは島には何も伝えるな。おれ達に起きた悲劇を…おれ達の怒りを!!」

というセリフは心にぐっとくるものがあり、差別につながる嫌な記憶が残っても、それを他の人にしない。子どもたちに伝えないことが大切だと思いました。

疎外感を感じた際に、自分は同じことをしていないか？と振り返り、

そういったことを自分はしないと、差別的な行いが少しづつ、少なくなってほしいと思います。